「目線を上げろ」と言われた25歳の春。あの言葉の本当の意味が、今ようやくわかってきた

マネジメント術

新年度から1ヶ月。バタバタの中で思い出した、ある言葉

新年度が始まって、気づけばもう5月。私自身も新しい部署に異動になって、毎日がてんやわんやだ。スタッフたちもきっと同じ気持ちで、新しい環境に必死で食らいついているんだろうなと思う。

そんなバタついた朝、コーヒーを飲みながらふと思い出したのが、若い頃に当時の部長から言われた一言だった。「目線を上げろ。視野を高く持て」。正直、20代の私には半分しか理解できていなかった。でも役職が上がるたびに、この言葉の重みが効いてくる。今日はその話を書きたい。

なぜ「目線を上げる」ことが、そんなに難しいのか

当時、部長にはこう言われた。

「平社員が係長の仕事をして、係長が課長の仕事、課長が部長の仕事、部長が役員の仕事、役員が社長の仕事ができれば、社長は自由になって会社のためにもっと違うことができる。上司の不満があれば、そこをお前が埋めろ」

シビれる言葉だ。でも、なぜ多くの人がこれをできないのか。理由はシンプルで、「目の前の仕事で精一杯だから」なんですよね。

営業現場にいるとよくわかる。数字に追われ、クレーム対応に追われ、部下のフォローに追われる。その状態で「役員目線で考えろ」と言われても、頭がついてこない。役職が上がれば上がるほど、見える景色は本当に違う。下の階層から上の階層を想像するのは、想像以上に難しいのだ。

でもだからこそ、意識的に「背伸び」をする人と、しない人で、3年後・5年後にとんでもない差がつく。これは現場で何百人と見てきて、断言できる。

明日からできる、目線を上げる4つの実践

1. 「自分が一つ上の役職ならどうするか」を毎朝考える

大層なことじゃなくていい。朝の通勤中、5分でいい。「自分が課長だったら、今日のこの会議でどう発言する?」「自分が部長だったら、この案件にどう判断を下す?」と考えるクセをつける。最初は的外れでもいい。やっていくうちに、上司の判断軸が読めるようになってくる。

2. 上司の「不満」や「困りごと」を観察する

「上司の不満を埋めろ」というのは、ゴマすりの話じゃない。上司が困っていることは、たいてい組織の課題そのものだ。上司が手を回せていない領域を自分が埋めれば、それは自然と昇格に直結する。会議で上司がため息をついた瞬間を見逃さないでほしい。

3. 「自分の役職の仕事」は60点で回す勇気を持つ

これが一番難しい。真面目な人ほど、自分の今の仕事を100点でやろうとする。でも、上の仕事に手を伸ばすには、今の仕事を「ちゃんと回せる仕組み」に落とし込んで、空き時間を作るしかない。100点を狙ってる限り、目線は上がらない。

4. 部下にも「一つ上の目線」を要求する

これは自分がマネージャーになってから気づいたこと。自分だけ目線を上げても限界がある。部下にも「君が係長だったらどうする?」と問い続けることで、チーム全体の目線が上がっていく。これをやると、自分がさらに上の仕事に集中できるようになる。

こんな時に読みたい1冊

目線を上げる、視野を広げるという話に直結する本として、私がマネージャー陣に必ず勧めているのが 『プロフェッショナルマネジャー』 です。ITT社のCEOだったハロルド・ジェニーンが書いた一冊で、「経営者は最後のページから読め(=結論から逆算して考えろ)」など、上の役職の人間がどう物事を見ているのかが生々しく伝わってきます。一つ上の目線を疑似体験するのに最適です。

もう一冊、若手〜中堅マネージャーに読んでほしいのが 『マネジャーの最も大切な仕事』。日々の小さな進捗を捉えてチームを動かす方法が書かれていて、「自分の仕事を60点で回す仕組み」を作るヒントになります。

ちなみに私はビジネス書は Kindle Unlimited(読み放題) でまとめて読んでます。月額一冊分くらいで何冊でも読めるので、忙しい時期の情報インプットに重宝してます。

まとめ:背伸びは、未来の自分への投資

あの時、部長に言われた「目線を上げろ」という言葉。20代の私には100%は理解できなかったけど、年を重ねるごとにその凄みがわかってくる。

役職が上がれば景色は変わる。でも、景色が変わるのを待っていたら一生変わらない。少しだけ背伸びをして、上の景色を想像してみる。そして行動してみる。 これの繰り返しでしか、人は成長しない。

新年度のバタバタが落ち着いてくる5月の今こそ、ちょっと立ち止まって「自分の上司なら、今どう動くか」を考えてみてほしい。きっと明日からの動きが、ほんの少し変わるはずだ。

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